関西では、七歳ではなく、十三歳の春に参拝する十三参りがあり、七五三の形式よりも盛んに行われていました。十三参りは旧暦三月十三日(現在の四月十三日)に十三歳の男女が、大人の着る本裁ちの晴れ着を着て、父母と一緒に虚空蔵菩薩の祀ってある神社へ参拝します。
虚空蔵菩薩は福徳・知恵をつかさどる神であることから、十三参りは「知恵もらい」とも呼ばれており、お参りの帰り道に後ろを振り向くと、授かった知恵を逃してしまうという言い伝えがあります。
両親はそうならないようにと、子供にしっかりと言い含めておきます。これは、十三歳に達したら約束はきちんと守らなければいけないという躾の一環でもあったようです。
子供が十三歳になると、精神的・肉体的にも大人への変わり目を迎えることから、成人への儀式として「初フンドシ祝」や「十三祝」など、全国的にお祝いを行う習慣がありました。
また、十三日が虚空蔵菩薩の縁日であった為に、現世利益として知恵を授け、運を開き、災難を防ぐとする菩薩様にあやかろうと参拝し始めたのが、次第にお寺の行事化とされ、十三参りが成立したと考えらえています。
虚空蔵菩薩は「福徳・知恵」を司る神で、天長六年(829年)に、空海より求聞持法(ぐもんじほう)を伝授された道昌が造り、法輪寺の本尊とされました。
求聞持法とは、優れた記憶力を得ることができる修法で、道昌はこれを会得した明け方に、仏のお姿が袖に縫いつけらえたように浮かび上がり、それを仏像に刻んで虚空蔵菩薩として奉納したといわれています。
十三参りに着る着物は、大人と同じ本裁ちの着物、帯も大人と同じ帯を締めます。ただし、着物は大人用でも身体は子供なので、着物は必ず肩上げをしてあげます。
この風習は舞妓さんの肩縫い上げ、袖縫い上げにも残っており、舞妓さんが襟変えして一人前の芸妓さんになると肩縫い上げもみな解きます。
縫い上げは機能的な意味と、子供の象徴とが重なっているのがわかります。
十三参りの時にお母さんが着る着物を、手軽にレンタルできるインターネットレンタルサイト。
立派に成長したお子さんとともに着物を着れば、より一層華やかさが増し、思い出深い記念日になるのでおすすめ。
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